インドの旅3 〜 バラナシ 〜

バラナシにて

代理店に伝えられた「ムガル・サライ駅」着。谷村新司を彷彿とさせるネーミングに歓喜。クッキーをくれたご主人に「Thank you for kindness.」と礼を伝え、下車。改めて見渡すと電車の長さに驚く。

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達人が凡人の感じで登場。

 

出口が分からず、適当な人に付いていくと、ホームの端に出口(らしきもの)があった。前の人に続く。

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ホームの端。
桜吹雪のサライの空へ いつか帰る いつか帰る きっと帰るから

バラナシの最寄駅と聞いていたので早速歩いて行こうとGoogleで確認すると...

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「最寄り」と「近く」を混同してはいけない。
それは人間関係においても最も重要な事柄の一つだ。
by 稚加羅 (著書「人生とは儚い」より)

オートリキシャ(俗に言う"トゥクトゥク")の人が山ほどいて声をかけてくる。誰がいい人なのか全く判断がつかない。えいっ!とそばにいたおっちゃんに決め、声をかけた。

ち「バラナシまで行きたい」
お「350でどう?」
ち「ちょっと高い。 (知らんけど!) じゃあ200は?」
お「...オケ!」

オートリキシャまで案内され「どこまで?」と詳細を聞かれた。iPhoneで地図を開き指差すもわからない模様。もう1人別のおっさんを呼んできて彼に説明する。そのおっさんが最初のおっさんに説明する。そこだと400ルピーはいると言われ、邪魔臭くなる。もういいや...英断。

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途中で人を友人を乗せる運転手と、その友人。

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降り立った地はバラナシでも南部のAssi Ghat (アッスィーガート)。

ちなみにバラナシの名は、北部のVaruna(ヴァルナー)川とAssi(アッスィー)川に挟まれた地域のため、名前を足し合わせたバラナシとなった。英語表記Benaresの誤読でベナレスとも読み、カタカナではワーナーラシーなどとも書く。


ホテルに着く。絶対ココなのに、ホテルの前にいた女の子はココじゃないと言う。時間はまだ午後2時前。軽く散策してみようとバラナシの中心部へ行くことに。歩いて約30分。中心部に近づくほど混雑が増す。犬も牛も羊も猿もいる(たぶん全部野良)。道はその動物達にチャリ、バイク、オートリキシャにサイクルリキシャ、車、人。すべてが規則正しく入り乱れている。クラクションは鳴り止まない。歩きながら調べると日本人経営の”MEGU CAFE”なるものがあると知り、そこへ向かう。大通りから両手を広げた程度の狭い路地へ。路地は右も左も小さな店が所狭しと並び、大量のブレスレットなどの飾りや、置物、サリーなどが陳列されている。それも同じような店がいくつもあり、例えば浅草雷門の店群のような雰囲気と言えば想像しやすいだろうか。とても入り組んだ道でその奥の奥に”MEGU CAFE”はある。小学生時代から地図は得意で、新聞折り込み広告の住宅間取りを見て「あの家だな」と想像してしまうほど、二次元から読み取る能力は高かったはずだが、きちんと迷う。所々に「MEGU CAFE→」の看板から優しさを感じ、やっとこさ辿り着いた。靴を脱いで店に入ると日本人女性がその子どもと共にドラえもんを観て寛いでいた。ふぅ〜。ひとときの安心を得る。

ち「この辺りで有名なレストランと、日本人がホンマにいかん方がいい場所ってありますか?」
め「インドは意外に治安いいから、たいてい大丈夫ですよ。人が多い分、その目で守られてます。だから人の少ないところは避けた方がいいかも。」


『治安がいい。』

耳を疑った。悪いのは外耳にある耳介か、もしくは内耳にある蝸牛か。とりあえずここは話を合わせておこう。

ち「そうなんですね!!」
め「"Shree Cafe"と"Kerala Cafe"は有名ですね。海外観光客向けに味も変えてるみたいです。」

その"MEGU CAFE"でいきなり親子丼を食らう。米がウジ虫みたいな形してて味も違うが、機内食・夕食と立て続けにカレーであったこと、朝食抜きの午後3時前で空腹だったこと、和風味だったこと、それらがスパイスとなり仕上がったこの「親子丼」を、全身で味わった。めぐさん(たぶん関西人)からの『治安がいい』というアドバイス安心して店を後にした。疲れもあり、1度ホテルへ戻る。

30分歩いてホテルの前に着くと、サイクルリキシャ(トゥクトゥク自転車版)のおっちゃんに声かけられる。すかさず

ち「I'm here!」(なんかおかしい英語)
お「It's foods.That's Hotel

と横の店が入り口だと教えてくれた。

ち「Thank you for kindness!!!」(それしか知らんのか)

ホテルに入ると出迎えてくれたのは21歳の経営者。と言ってもお金持ちではない。結婚は?家族は?仕事は?の質問責めに合い、エンジニアとゆう仕事にひどく尊敬の念を持ってくれた。

ち「でも辞めるんです。実は、日本の大阪という都市に住んで、仕事をしてるんですけど、ここ最近どこか殺伐とした空気が会社に蔓延していて、世知辛いという言葉がよく当てはまるんです。まだ新しいことへのチャレンジできる年齢だったので、思い切って隠岐の島という離島に引っ越して『地域おこし協力隊』として水産高校の広報をするんですよ。

とは英語で説明できないので、尊敬されたままにしておこう。

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21歳ホテル経営者。人懐っこい。

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ベランダにはなぜか地球の歩き方

次回はお待ちかねガンガーことガンジス川へ。

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未知との遭遇